福岡県のナイトワーク求人件数推移（2023年12月）
日本最大級のアルバイト・パート求人サイト「バイトル」に掲載された福岡県のナイトワーク求人情報のデータをまとめました。集計期間は2023年12月1日～12月31日です。
福岡県求人推移グラフ（12月）
平均件数（12月）
| 地域 | 件数 | 前月比 |
| 福岡市 | 178件 | -31件 |
| 北九州市 | 88件 | ±0件 |
| 久留米市 | 34件 | +3件 |
| 福岡県全体 | 339件 | -29件 |
予想通り12月の求人件数は減少化傾向に、特に福岡市ではその傾向が顕著に表れています。年末の繁忙期を終えて今後しばらくは飲み屋さんにとって閑散期になります。極端な人手不足に陥ることもなく、春までひと休みといったところでしょうか。
平均時給（12月）
| 地域 | 金額 | 前月比 |
| 福岡市 | 2,367円 | +3円 |
| 北九州市 | 1,800円 | -15円 |
| 久留米市 | 2,220円 | -30円 |
| 福岡県全体 | 2,110円 | -14円 |
平均時給も落ち着いてきました。しかし依然として応募状況はあまり芳しくないようです。
福岡市の応募バロメーター
| バロメーター | 2023年11月30日 | 2023年12月31日 | 増減 |
| 今が狙い目 | 74 | 68 | ↘ |
| 応募者増加中 | 51 | 45 | ↘ |
| 人気上昇中 | 25 | 9 | ↘ |
| 応募続出 | 7 | 7 | → |
| 応募集中 | 37 | 32 | ↘ |
| （合計） | 194 | 161 | ↘ |
バイトル等の大手有名サイトで応募数が伸び悩んでいる影響で、ナイトワーク業界では体入系求人サイトの台頭が目に付くようになってきました。
ナイトワークでよく聞く「体入」（たいにゅう）とは
体入とは体験入店の略で、キャバクラやその他風俗店で使われる風俗業界の用語である。体入はホステス及びホスト希望者が正式な契約をする前に一日店に出て働き、その店の雰囲気を知るために設けられたもので、この場合も大抵は日払い給与が支払われる。中には勤める意思は全くないが、体入で受け取る給与を目的に、あちこちの店で一日体験入店をして回る体入荒らし（体入女ともいう）も存在する。
日本語俗語辞書
ナイトワーク系の求人サイトには「体入○○」とか、「○○体入」といった体入と名の付くサイトが数多くあります。街中を宣伝トラックがテーマソングを爆音で流しながら走っている例のアレ（A.R.E.）もそのひとつです。ナイトワーク業界では少なくとも十数年前から体験入店という言葉は存在していたと記憶しています。
ちなみにバイトルではしごと体験と呼ばれています。バイトルには昼間の仕事のほうが多く掲載されており、また若年層が多いことから『入店』という俗っぽいワードが敬遠されているのだと思われます。
体入って必要？
ナイトワークの職場には不確定な要素が多くあります。初対面の人は謂わばお客様でもあるわけで、あまり変なことを要求したり厳しいことを言えばお店の評判にも影響します。入店すれば就業実態はいずれ明らかになります。
敢えて体入という言葉を使わなくても初出勤の日がイコール体験入店です。その際に職場が気に入れば雇用契約を結べばよく、嫌なら次回から出勤しないだけのことです。採用しても辞める人は辞めるし続ける人は続きます。
中には体入特典として通常の時給よりも体入時の時給を上げているお店があります。仕事の内容やお店の雰囲気を体験するためのお試し入店なのですから、むしろ通常の時給よりも安くても良さそうなものです。応募者をお金で釣っているような店舗であるような印象が感じられます。
また、このような施策が日雇い的な体入を目的とした体入荒らしを引き起こしているのではないでしょうか。こういった体入荒らしを嫌って「体入お断り」というお店も出てきています。
体入系求人サイトが台頭する理由は応募の減少にあります。バイトルやタウンワークで十分な応募があれば別の媒体を利用する必要はないでしょう。大手有名サイトの掲載料金と比較して安ければ（タダなら）やってみようかという気持ちも分かります。
一方で過剰な勧誘で掲載を煽り、時給が高騰して競争率が上がったことも応募が減少した一因ではないでしょうか。
広告費だけが嵩んでスタッフが中々集まらないことが毎回続くと段々不安になってきますよね。そんなお店の切実な願いが感じられて人手不足の深刻化が懸念されます。
コメント