梅雨本番の記録的な大雨に警戒⚠福岡県ナイトワーク求人レポート(2023年6月)

福岡県のナイトワーク求人件数推移(2023年6月)

日本最大級のアルバイト・パート求人サイト「バイトル」に掲載された福岡県のナイトワーク求人情報のデータをまとめました。集計期間は2023年6月1日~6月30日です。

福岡県求人推移グラフ(6月)

九州北部と山口県では7月1日に記録的な大雨に見舞われました。いよいよ梅雨本番といった感じです。沖縄や奄美では梅雨明けしましたが、こちらではもうしばらく先になりそうです。

グラフは僅かに上下していますが、ほぼ水平で横ばいに推移しています。月初と月末の数値を比較してもほぼ変わりなく月内でこれほど変化がないのは珍しいと思います。

平均件数(6月)

地域件数前月比
福岡市189件-5件
北九州市76件-9件
久留米市26件+1件
福岡県全体324件-20件

平均件数では5月を下回り、求人件数は落ち着きました。6月中はほぼ変動が無かったことから、夏の繁忙期に向けて7月にはやや上昇が窺えるかもしれません。

福岡市では最上位プランの Pプラン(EX)を利用する店舗が現れ、掲載プランに変化が見られます。但し掲載期間が短く、何らかのキャンペーンかサービスの一環ではないかと思われます。Pプラン(EX)が利用されるときは応募が減少しているときです。昨年3月にまん延防止措置が解除されたときに同じような現象が起きています。

平均時給(6月)

地域金額前月比
福岡市2,339円-39円
北九州市1,907円+64円
久留米市2,045円-119円
福岡県全体2,097円-33円

北九州市の平均時給が1900円台に達しました。2020年以降の数値を振り返ってみても、過去最高の金額になっています。しかしながら福岡県全体の平均よりも低く、福岡市や久留米市には大きく水をあけられています。

九州各県と比較しても佐賀県をかろうじて上回っていますが低い水準です。政令指定都市であり、九州で福岡市に次ぐ人口規模を誇る北九州市の時給はどうして安いのでしょうか?

内訳をみると個人店のスナックなどの時給は福岡市と大して変わりなく、決して時給が安い店舗ばかりではありません。一方で中洲の高級店のように驚くほど高額な時給の店舗がないのです。つまり時給の上限が低いことが平均時給を引き下げている一因となっています。

北九州市内には広域で多店舗展開をしているようなレジャー企業グループの店舗が存在しません。深夜のテレビCMで見かけるあのグループでさえ、福岡市(6店舗)、久留米市、佐賀県、長崎県(3店舗)、熊本県(3店舗)、大分県(2店舗)、宮崎県(5店舗)、鹿児島県(6店舗)と九州各県に展開しているにも関わらず北九州市には出店がありません。

これは北九州市の過去の悪しき歴史によるものに他なりません。修羅の国と呼ばれ、暴力団による事件や嫌がらせなどのリスクが大きく他の地域からの企業参入が無かったためだと考えられます。

つまり北九州市のバーやナイトクラブなどの接待を伴う飲食店は、外部から来た他の競合店と競争して人材を確保する必要が無く、突出した高い時給を提示する必要がないことから平均的な横並びの時給に落ち着いているのです。

しかしながら時給の安さは人材の流出を生み、結果として夜の街の活気が失われることにもなりかねません。

現在、北九州市では若者の人口流出を防ぐために様々な企業誘致が行われ、住みやすい街として再評価されつつあります。街が賑わえば夜のレジャー産業の活性化も期待されます。今後は、他地域からの企業が参入することによって店舗間の競争が促されれば、ナイトワークの時給が上昇することになり北九州の夜の街の活性化につながるかもしれません。

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